終末後のサバイバル:『Survive the Fall』初公開

Oct 12,25

ベセスダの『Fallout』シリーズやウォルトン・ゴギンズがテレビシリーズでグールに変貌するずっと前のクラシックなアイソメトリックRPGから着想を得た『Survive the Fall』は、迫力あるポストアポカリプス・アドベンチャーを提供する。プレイ序盤から、スクワッドベースの戦闘と物資収集メカニックを支える堅牢なキャンプ建設システムなど、ルーツへの忠実なオマージュが感じられた。ストーリーの表現がやや静的なため魅力が減衰しがちだが、全体的に新鮮な独自性を感じさせる体験だった。

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典型的な核戦争後の終末物語とは異なり、『Survive the Fall』の世界は彗星衝突によって崩壊した。人類の大半が消滅し、その後には「ステイシス」と呼ばれる有毒ガスが残された。生存者はこの異質な霧を避けるか、変異の力を受け入れ人間性と引き換えに力を得るかの選択を迫られる。プレイヤーが率いるスクラベンジャー部隊は、ステイシス依存症の「シュルーマー」から謎めいた「サイドッド教団」まで、3つの異なるバイオームに跨る勢力と同盟を結び、この苛酷な環境を生き抜かねばならない。

スクワッドベースのゲームメカニクスは即座に私を虜にした。序盤で広大な国立公園を探索する際、最大3人の生存者を操作できる。化学薬品や木材などの資源を手動で収集するか、ボタン1つでチームメンバーに作業を委任可能だ。この合理化されたアプローチは直感的で、細かな管理よりも探索に集中できる。ただし、インタラクティブ要素が混み合っている場面ではプロンプトが画面を乱すことがあり、稀ながらも目立つ欠点だった。

戦闘はチームワークとステルスに重点を置いている。序盤は弾薬が不足しがちなため、敵キャンプを潜り抜ける際は背の高い草を利用して身を隠し、石を投げて敵の注意を引きつつ、暗殺後に遺体を隠すのが有効だった。爆発性の樽や落下させられる貨物パレットなど環境トラップも戦術的な深みを加える。『Commandos: Origins』を彷彿とさせ、蛮力よりも緻密な計画が求められる。

Survive the Fall - プレビュー画像

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敵グループの殲滅はやりがいを感じたが、ステルスが失敗した場合の戦闘は厄介だった。コントローラーを使用時、レーザーサイトを使った照準操作がぎこちなく、近接攻撃と回避に頼りがちになり、敵を徐々に削っていく必要があった。『Wasteland』や『Mutant Year Zero』のように戦闘を一時停止してスクワッドに命令を出す機能は極めて有用で、支援ユニットを処理する間に仲間により強力な敵に対処させることができた。

キャンプに戻ると、『Survive the Fall』は拠点建設シミュレーターへと様変わりする。回収した文書を研究して知識ポイントを獲得し、二段ベッドから浄水装置、武器庫までテクノロジーツリーを開放できる。木材などの資源は板材に加工され、植物栽培箱や防衛用門の建設に使用可能。採取したハーブや狩猟で得た肉は次の遠征の糧となる。この深みのあるシステムによって、何時間もかけてぼろぼろのキャンプを繁栄する拠点へとカスタマイズできる。

探索では、敵の要塞となった墜落機体からステイシスに侵された農場まで様々な場所を発見できる。発光する「ミコリザ」湿原のような視覚的に印象的なエリアも存在するが、フレームレートの不安定さやメニューに閉じ込められるなどの重大バグが散見された。5月のリリースまでにAngry Bulls Studioがこれらの問題を改善する時間はあるだろう。

『Survive the Fall』はコンパスが示すどの方角へ進んでも、独特の場所が報酬のように待ち受けていると感じられた。

テキストのみで進行する会話は平坦で、音声演技があればもたらせた深みが欠如している。「ステイシス」を「オナラ風」と呼ぶ「ブルーパー」のような個性的なキャラクターもいるが、大半のやり取りはクエストの引き金程度で印象に残る会話ではない。

5月にPC版がリリース予定の『Survive the Fall』はポストアポカリプスジャンルの可能性に溢れている。Angry Bulls Studioが操作性とパフォーマンスの問題を改善すれば、スクワッドベースのサバイバルRPGとして廃墟を彷徨う者たちの注目を集める傑作となるだろう。

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